利用マナーを守って気持ち良く貸切バスを使う

路線バスの運行ルートとダイヤが決められているように、貸切バスにも運行のコースと発着の時間を事前に申請することが法律上定められています。そして、当日には申請したコースや時間通りにバスを運行する必要があります。観光に夢中になって戻ってくるのが遅れたりすると、バス会社に大きな迷惑がかかります。
また、観光地によっては駐車場が狭かったり、乗降場付近に大型車両を停めておけなかったりといった事情で、集合時間ピッタリに乗り込む必要があります。他の方に迷惑をかけることがないよう、余裕のあるスケジュールを組むとともに、当日はできる限り集合時間までに戻ってきましょう。

貸切バスの中は、時に息苦しく感じられるものです。乗り物酔いしやすい方の中には、窓を開け、手を出したり顔を覗かせて外の風を感じたいと思う方も少なくないと思います。しかし、こういった行為は車両から転落したり、並走、対面通行する車両と接触したりする可能性があり、非常に危険です。過去には顔を出した乗客が車両から投げ出されて死亡したり、窓から出した手が道路標識と接触し、大ケガを負うといった事故も起きています。走行中はどうしても必要になった時以外、窓を開けないようにし、開けた際は身を乗り出したり手を出したりしないよう気をつけましょう。

貸切バスの走行中、参加者同士でカラオケなどのレクリエーションに興じる場面は珍しくありません。道中の車内を盛り上げるのは良いことですが、通路を歩き回るのは非常に危険です。運転中は、たとえ真っ直ぐな道であっても路面の凹凸や速度の変化で車内が大きく揺れることがあります。
とっさに掴まれる場所が少ない貸切バスの車内では、バランスを崩して転倒し、大けがを負う可能性も十分にあります。急病人への対応など緊急の要件がない限りは、自分の席から立たないようにしましょう。

貸切バスを利用される方の中には、旅行中に出たゴミを座席に置いたまま帰ってしまう方がいます。本来であれば、車内の汚損は乗客の側に責任が及ぶ事案ですが、バス会社のサービスとして見逃してもらっているに過ぎません。置いていってもバス会社が片づけるだろうと考えての行動は、絶対にやめましょう。
また、立ち寄ったお店のゴミ箱に捨てる方もいますが、団体客がゴミを捨てるとなるとお店に迷惑がかかることもあります。自分が持ち込んでゴミになったものはすべて持ち帰り、帰宅後に処分しましょう。その他にも、トイレ休憩のスケジューリングや禁煙の徹底など、貸切バスを利用するためのルールがあります。バス会社の事情によって行動に指定や制限がかかる場合もありますので、ちゃんと確認しておきましょう。

人によっては、こういったルールが面倒くさく、余計なもののように感じることもあると思います。
しかし、ルールを守らずに悲しい思い出で旅が終わってしまっては、せっかく計画したことが台無しになってしまいます。貸切バスの旅行を楽しい思い出として憶えておくためにも、全員がルールを守って楽しく利用できる環境にしましょう。